『光るどろだんご』の作り方
「シャーレみがき方式」

粘土の土を使って、だんごにして乾かしながら表面を磨いていくと、4日から5日でピカピカに光る泥だんごを作ることができます。
今回、市内の保育園で光る泥だんごつくりを行いましたので、そのときの工程を例にして光る泥だんご作りの方法を紹介します。かわいい園児たちが一生懸命お手伝いしてくれました。

材料の土は、山にある粘土です。・・・・道路工事をして土を掘っているところや、造成地に運ばれてくる土に粘土があれば工事の人に相談してもらってくるといいですよ。


作り方(土の準備)
     粘土に混じっている石ころなどを除去するために、粘土を乾燥させて砕いてふるいにかけます。

1.粘土を日干ししてカラカラに乾燥させます 2.乾燥させた粘土を細かく砕きます

3.細かく砕いた粘土をふるいにかけます。 4.さらさらの粉になりました。

5.粉にした粘土を別の容器に移します。 6.水を混ぜて適度な硬さの泥にします。

7.柔すぎず硬すぎないよう水加減を調整します。 8.粘土を手に取り丸めます。

だんごは、指の部分ではなく手のひらで丸めると、しわやでこぼこが少なく上手く丸めることができます。



作り方(乾燥とみがき)
     ここから完成まで、4日から5日かかります。

10.(一日目)
柔らかい布の上にビニールを敷いて丸めただんごを置き自然乾燥させます。

3時間おきくらいに手にとって形を整えて、又置きます。

※形を整える時間は1分程度です。

11.(二日目)
二日目になると、表面がざらざらするほどに乾燥してきます。天気が悪いと、乾燥するのが遅くなることもあります。

このとき、だんごの形が上手に丸くならない場合はテーブルや、厚紙の上で転がして形を整えると丸い形にすることができます。

ただし、水分が多すぎる場合はある程度乾燥してからにしてください。

12.(二日目〜三日目)
表面がざらつくほどに乾燥してきたら、ガラスで表面を撫でます。(この作業は5分から10分で終えます)

だんごが柔らかいときは、表面をペタペタと抑える程度にします。表面が少し硬くなってきたら、表面をくるくると円を描くようにちょっと強めに撫でます。



道具のガラスは、理科の実験で使うシャーレです。
直径が6センチ程の大きさのものが使いやすいようです。
理科の教材屋さんに注文すると入手できます。

無い場合はスプーンでも代用できますが、スプーンだとだんごの色が黒っぽい鉄の色になります。
これは、スプーンの素材の色が泥だんごに移るためです。。


12.のつづき
表面を撫でると、表面に水分ときめ細かい粘土のつぶが浮いてきて、表面がベタベタする感じになります。
表面を全部撫でたら、また置いて乾燥させます。

これを朝、昼、晩というタイミングで行います。
昼が無理な場合は、朝、晩の2回でも大丈夫ですが、これを丁寧に行うと良く光るだんごになります。

※ポイントは、だんごの表面が「ザラザラ」しなくなるまで、まんべんなく撫でることです。

12.のつづき
三日目くらいになると表面が乾燥して硬くなってきます。
夏の暑い時期は、二日目の夕方にはこのように乾燥します。

このときも、表面をくるくると円を描くように撫でます。
表面は、乾燥が進んで硬くなっていますから、ちょっと力をかけて押さえつけるように撫でます。
左の写真のようになったら、撫でるのは一旦おしまいです。

※↑このときだんごの表面が「テカテカ光る」くらいになったら、よく光るだんごになります。

13.(三日目から四日目)
だんごの表面が乾燥してきて、ビニールを当てても滑るくらいになったら、ビニールで磨きます。
スーパーなどで買い物をしたときにくれるビニール袋で磨くといいです。なお、だんごに色を付けたい場合はお店の名前が印刷されているところで、磨くとその色がだんごの表面に付着します。

どのくらい色を付けるかは自由ですが、個人的には、薄めの色のほうが好きです。

※いろんな色を付けて、楽しむのもいいでしょう。

13.のつづき
だんごが少しずつ乾燥してきます。(これは緑色をつけています)
このときも、朝、昼、晩といった間隔でビニールで磨きます。

同じ向きで置いておくと、片方だけ乾燥したりするので、時々上下の向きを変えるなどして置きなおしてください。


13.のつづき
四日目から五日目になると乾燥が進んで、表面が白っぽくなってきます。
そろそろ仕上げ磨きの時期です。

仕上げ磨きをするのには、タイミングがあり、乾燥具合を見極める必要がありますが、これは何個か作ってみて経験を積む必要があります。

あまりにも白っぽく乾燥しすぎると磨いても光らなくなるので、ちょっと早めに仕上げ磨きをするほうが失敗は少ないようです。

14.仕上げ磨き
左の写真のように、表面が白っぽくなったら、シャーレを使って仕上げ磨きをします。左側の一部ピカピカ光っているところは、仕上げ磨きをした所です。

シャーレを使って、円を描くように少しずつ磨いていきます。あっちこっちバラバラに磨くよりも、同じところから、少しずつエリアを広げるように磨いたほうが上手く行きます。多少力を加えて抑えますが、滑らせるように、また、押さえつけるような感じで磨いてください。

シャーレの当て方は、前12.を参照してください。

15.完成
全部磨いたら完成です。
仕上げ磨きは1時間ほどかかりますが、仕上げをする場合は、時間を分けてするより、一気にやったほうが上手くいきます。

なお、仕上げ磨きのタイミングが早すぎた場合は、この後(翌日または翌々日に)表面が曇ってきたりします。このときはもう一度磨くときれいに光ります。